ジム・ホルト『世界はなぜ「ある」のか』(7) 今回は、第2章 哲学のあらまし の続き(p.50~)である。 「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか?」という問いを巡り、思想家の見方は3つに分かれて現在に至っている、とホルトはいう。次の3つである。(緑字は、傍点の代わり) 楽観派…世界の存在には何らかの理由があるはずであり、それを見出せるだろう。 悲観派…世界が存在する理由はあるかもしれないが、確かなことは決してわかるまい。何故なら、恐らく私たちに見えるのは現実のごく一部でしかなく、その背後にある理由がわからないからか、現実に背後にある理由は、宇宙の本質を看破するためでなく、あくまで生き残るた…