第二次世界大戦後に、戦前と戦中に出版された書籍に対して、GHQが主導して焚書が行われていた。日本の歴史的な真実はかなりかき消され、その後の日本人が過去の事実を知る手段を奪われてしまったといことである。当時、日本が戦争をはじめた理由や、戦前の日本の置かれた状況など詳しく知ることができない日本人は、私も含めて日本が戦争をした悪い国という印象で刷り込みが行われたのだと思われる。 西尾幹二『GHQ焚書図書開封』(徳間書店、2008年)で紹介されている、武藤貞一『英國を撃つ』(新潮社、1932年)の内容を知ると、第一次世界大戦におけるイギリスのプロパガンダについて理解できる。武藤氏によると、イギリス側が…