2.8 原作は読んでいないので映画としての印象になるが、石川慶とプロモーション用の装丁から愚行録や吉田修一や李相日のようなものを予測&期待して見た。が、登場人物が入り乱れ、追えなくなっていく。リアルなタッチだが話や人物はメルヘン。罪悪感と在日のパラメータを同線上にしようとするが乗らなかった。 いまの日本映画は悪人が起点になっている。韓国ノワールの台頭と悪人によって多くの日本の映画監督が李相日ぽいムードを真似しはじめた。多数の日本映画のリアリティ表現に李相日の存在が見えてしまうことに加え、瀬々や三島や荻上やsabuなど“人間の深淵を見つめています”ヴァイブを発する李相日ぽい作風に軌道修正した俗物…