アナログ・レコードの制作において、マスタリング済みの音をラッカー盤に刻む工程の“カッティング”。その専門のエンジニアとして出発し、日本を代表するマスタリング&カッティングの名匠となった小鐵徹(こてつとおる)氏。井上陽水、山下達郎、サザンオールスターズ、くるりなど、手掛けてきたアーティストの作品は枚挙にいとまがないが、このたび小泉今日子の7インチ・ボックス『Missドーナツ』のリリース・タイミングとしてインタビューの機会をいただけた。「同じ作品のレコードとCDの両方をマスタリングする場合も、マスターは同一。分けてやったことはないんです」と語る小鐵氏。その哲学や愛用機材について、拠点であるJVCマ…