大晦日、元日、そして今日の三日間に、ファミマで煙草を買った以外は、口をきいていない。独り言はたくさん云ったろうが。鼻唄もたぶん。日本語を耳にしていない。いたゞいた賀状には眼を通した。メールの応答もしたが。 苦にはならぬし、寂しいとも味気ないとも感じない。それどころか、こんな暮しをしたくて、かく身を処してきたとすら、思えてくる。 だがお若いかたがたは、そうはゆくまい。 杉浦幸雄・岡部冬彦、両画伯による合作画文集『図解・淑女の見本』は、『漫画サンデー』の人気連載を一書にまとめて、実業之日本社から一九六九年に刊行された。 ホステスさんや芸者さんやダンサーその他、才色ともに抜群の並いる淑女たちを裏側か…