はじめに 徳川幕府を振り返ると、単なる独裁政権ではなく、「封建的な統治体制」を持った、緩やかな中央集権的政権と捉えるのが正確かもしれません。西欧諸国は古代ローマ帝国以来の中央集権体制を採用しており、ここのパラダイムが現在の西欧の基準に受け継がれています。 現在進行中の大きな紛争も、こうした西欧的な価値基準との軋轢が背景にあると考えられます。 現在の日本では、西欧的な視点で物事を判断しがちです。しかし、日本は海という自然の要塞に守られ、比較的緩やかな中央集権体制(封建的な統治体制)がとられていました。この緩やかな体制が、250年間の平和を保ち、戦乱を防いだ要因であり、明治維新に至る危機感の源でも…