四月も半ばだ。年始から三月までは過ぎるのが早いと覚悟していたが、四月も早いではないか。このような速度で日々が過ぎるのだから、人生などほんの一瞬だ。言葉や概念で刹那を語り尽くすことはできない。体現するのは本当に刹那だ。 新聞で戦争による死者の記事を見るのは何十年も変わらない。ベトナム戦争の記憶はないが、私の青春時代にはイランイラク戦争があった。日本はバブルだったし、総中流と言われたくらいなので、格差もあまり感じなかった。それでも新聞の国際欄には戦争のことが書いてあった。遠い異国のことでまったく関係のない感じがしていた。 飛行機には乗ったことがあるよ。 二〇二〇年代になったいまも、戦争が続いている…