いつくか並んでいる 屋台を通り過ぎたとき ラーメン屋のカウンター越しに でかい声で呼び止められた。前日の雨で足元がどろどろ。 歩みに集中するふりをして 呼びかけを無視した。通り過ぎて奥の屋台にいた 知り合いの女の子に声をかけた。するとラーメン屋から レゲエっぽい風貌のMが ひょっこり出てきて 俺のラーメンを食べていきなよと こちらに向かってやってくる。え!M?全く気が付かなかった!いつも短髪で穏やかに話すM。 彼の大声を聞いたことがなかった。へえ。あんな声がでるのか。そう思いながら 奥の屋台の女の子と 言葉を交わした。 彼女はMの娘。「知らん顔して無視してたよね?」 「だって!あんな変貌ぶりだ…