幻惑の死と使途 (講談社文庫)作者:森 博嗣発売日: 2000/11/15メディア: 文庫 曖昧さのなかにある核心 本作の被害者はマジシャン。そして舞台はマジックショー。 イリュージョン中に亡くなった彼は、どうして殺されたのか。 イリュージョンのトリックや、容疑者であるマジシャン仲間の思惑、そして犀川先生と萌絵ちゃんの関係など、いろいろなものが曖昧なまま進んでいく。 ショーの最中にマジシャンが殺害され、葬儀中に死体が消える…衆人の目の前で起きた事件である。 目を疑うような事態が次々と起こるさまは、「幻惑」のタイトルにぴったり。 しかし、物語は意外な結末で幕を閉じる。 この意外さは、これまで感じ…