「でもやっぱり、ネコでしょう」 「わからないカラスだなー」 ニャン太が呆れた顔をする。 一方、カースケのほうは、ちんぷんかんぷんだった。不思議そうな顔が右に左にゆれていた。 「それなら、これじゃあどうだい?」 スクッと立ち上がったネコのニャン太。眼つき鋭く肩を怒らせ、歩いて見せた。 心の真ん中に強そうなライオンの姿があった。ニャン太の気分は、心は、もうすっかりライオンだった。 「ボクの姿、どう思う?」 「何か、嫌なことでもあったんですか?」 「どうして?」 「怒っているような歩き方ですね。ニャン太君にはにあいませんよ」 「そうかな? いつものボクより、ずっと強そうに見えないか」 「はいっ。でも…