先週、今週と続けて珍しく日本に伝わる工芸品がメインの展覧会に出かけた。 先週は、静嘉堂文庫美術館で開催中の「ハッピー龍イヤー」展で、龍の絵が描かれたお皿や掛け軸、織物などが展示されていた。確かに、龍の図柄は、中国伝来の物だけでなく、日本でも音が鳴り響く天井画など、よく目にする気がする。その中に、朱塗りの龍を彫り込んだ器があり、一緒に行った友だちが、お茶の先生にこういう彫物のある漆器の茶道具はとても高価だと聞いたことがあると教えてくれた。近づいて見ると、彫り物の陰影が複雑で、漆の層がとても厚く、たいそう時間と手間がかかっていることは想像出来た。が、見た目は、実家にあった鎌倉彫のお盆に似ていなくも…