215.彼らは世界にはなればなれに立っている 「おまえの行為によって世界が変わることはない。なにかすることで、おまえ自身が変わることはあってもな」(p.122) 彼らは世界にはなればなれに立っている (角川文庫) 作者:太田 愛 KADOKAWA Amazon 人々が文明を創り拡げた「始まりの町」を舞台に、4人の語り手が消えた人間の行方と町が抱える秘密を徐々に明らかにしていく、太田愛の長編小説。 現実ともファンタジーとも言いきれない、古い寓話のような、未来のディストピアのような、そんな世界観の物語がたまらなく好きだった。 過去には文明の出発地点として栄えるも、長い年月とともに少しずつ廃れていき…