山形県西置賜郡小国町 【吉田兼好の徒然草 第百十二段の抜粋】 人間の儀式、いづれの事か去り難(がた)からぬ。 世俗の黙(もだ)しがたきに随(したが)ひて、これを必ずとせば、願ひも多く、身も苦しく、心の暇(ひま)もなく、 一生の雑事の小節にさへられて、むなしく暮れなん。 日暮れ道遠し。 我が生(しょう)既に蹉跎(さだ)たり。 諸縁(しょえん)を放下(ほうげ)すべき時なり。 信をも守らじ。 礼儀をも思わじ。 この心をも得ざらん人は、物狂ひとも言へ、うつつなし、情けなしとも思へ。 そしるとも苦しまず。 誉むとも聞き入れじ。 【超概略】 社会の儀礼は避けにくく、かといって、義理を通し続ければ、一生は無…