ランキング参加中精神医療 ■『統合失調症のノンアドレナリン説:開けゆく展望』(山本健一著、星和書店、2023)を読む。 第八節 脳も心身症となる(p.289ff) という小見出しの付いた興味深い節を見つけたので、忘れないうちに肝要な部分を引用しておきたい。 「本書ではこれまで、脳内ノルアドレナリン系はストレスにおける精神的変化を担うシステムであり、過度または長期にわたるストレスによって、この系自体に、その後に残る異常が引き起こされること、またこの脳内ノルアドレナリン系の異常が、多くの精神障害において重要な役割を果たすということもすでに見た。その中でも統合失調症は、ノルアドレナリン系の異常が最も…