個人的に、近年恒例となっている夏の京都遠征。カンカン照りではなかったが、やはり京都は暑い。外国人観光客も多く、人出はコロナ前に戻った様な印象を受ける。去年に引き続いての大和屋と愛之助による南座特別公演。客席もほぼ満員の入りで、大和屋と愛之助が組んだだけの事はある。夏には怪談と云う事で、今年は「牡丹燈籠」を持って来た。大和屋が南座でお峰を演じるのは初めてだと云う。 この「牡丹燈籠」は、元は落語中興の祖と云われる明治の大名人三遊亭圓朝の作。古今に比類を絶した名人だったと云うが、録音は残っていないのでその至芸を確認する事は出来ない。しかしこの「牡丹燈籠」を始めとして、「真景累ヶ淵」「芝浜」「文七元結…