小説の題名。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4787790013/250-5131351-0985033
『悪魔の詩』のタイトルはイスラム教の聖典『コーラン』を指すとされている。この小説には、マホメットの12人の妻を連想させる12人の売春婦が登場したり、「マハウンド」というイスラム教の軽蔑の対象であるイヌを連想させる名前の預言者が登場するなどイスラム教を揶揄する表現がちりばめられている。
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/syousetu.htm
旧統一教会の信者数は公称で60万人ほどらしい。 しかし岸田政権が検討している旧統一教会への解散命令に反対するため信者が提出した嘆願書の署名は2万3千人ほど。 積極的に活動している信者はせいぜい3~4万人ぐらいと推測される。当然、1箇所に固まって住んでいるわけではなく、中には選挙権をもたない子供も含まれる。 つまりは選挙に大きな影響を及ぼすほどの勢力ではない。旧統一教会と自民党との癒着はたしかにあるわけだが、現在の日本は統一教会に牛耳られているとなると、もはや陰謀論の類である。 旧統一教会と自民党の政策や主張が一致しているというが、旧統一教会の主張する家族観は昭和の日本では一般的なものである。日…
先日、イランの作家で「悪魔の詩」の作者であるサルマン・ラシュディが襲われたというニュースが流れた。 1988年に出版された、イスラム教の預言者ムハンマドに関するこの本は、評価が高かったが、イランの最高指導者ホメイニ氏が、イスラム教を冒涜するとして、作者に死刑宣告をしたため、本人は命を狙われて隠遁生活を余儀なくされ、翻訳者の何人かが殺害された。 日本語に訳したのは、当時筑波大の教授であった五十嵐一先生。大学のエレベータホールで首を刺され亡くなった。 当時、私は所属していた合唱団がらみで五十嵐先生とは面識があり、ニュースが流れたときは耳を疑った。彼はイスラム学者であった。 とても愉快な方で、仲間内…
1991年に筑波大学構内で起きた助教授殺害事件、通称“『悪魔の詩』訳者殺人事件”について。 本件では「イスラーム思想」「イラン革命」に絡む思想犯罪の可能性が指摘されており、犯行状況を鑑みてもそれ以外のケースを検討する余地はない。 また当時のイラン最高指導者ホメイニー師が一創作物を敵視し、著者のみならず、出版関係者、各国の翻訳者にまで「死刑宣告」のファトワを下した背景とは何なのか、という核心が見えてこない。 本稿では事件概要ののち、イラン現代史を大まかに振り返り、『悪魔の詩』と革命イランにおけるイスラム思想との齟齬について理解を深めるための、思考の“補助線”とすべく検討してみたい。 尚、イスラム…