これは、再生の物語である――― なんて思ってみて、やっぱいまのナシで、と思い直した。 再生、なんて言ってみればそれっぽく聞こえるし、実際よく聞く文言でもあるのだけれど、本読んで「これは喪失と再生の物語だ」とか言うのは、天ぷら食べたグルメリポーターが「衣がサックサクでおいしいですぅ~!」って言っちゃうみたいなもんだと思う。 でしょうね、ていう。 物語の登場人物は、多かれ少なかれ、大概何かしら喪失したり再生したりするもんだ。 NPO法人のボランティア団体、国際NGO団体、ネパール、カンボジア、インド、ラオス、難民キャンプ、テロ、ユニセフ、インドの孤児院、物乞い、体に爆弾を巻かれて自爆する少年兵士、…