▼成田龍一が内海愛子との対談(朝日新聞4月1日付オピニオン面、『歴史に「問いを立てる」』)で、高校1年生の必修科目「歴史総合」への期待を述べているのを読み、「まだそんな幻想を持っているのか」と驚きました。成田のかねてからの持論なのですが、高校現場の状況を知らない(知ろうとしない)歴史学者には困ったものです。 ▼私も、実際に使用する教科書ができるまでは、「暗記中心の歴史教育が変わるかも知れない」という期待を持っていました。しかし、できあがった教科書を見ると、それが幻想にすぎないことがわかりました。 ▼たとえば、山川の『歴史総合』や『現代の歴史総合』、実教の『詳述歴史総合』などを見ればわかりますが…