●我、言挙げす 髪結い伊三次捕物余話 宇江佐真理 本業である髪結いをしながら、同心不破友之進の小者としても働く伊三次だったが、芸者お文と所帯を持つことに。伊三次が不破の下で事件を追う。 以下の6編からなる短編集。 粉雪 お文は仲間の芸者から座敷で刃傷沙汰を起こした浪人たちの話を聞く。その後お文は医者たちの宴会に出た際に似たような危うい浪人たちの話を聞き、それが薩摩へこ組と呼ばれている浪人たちだと知る。伊三次は偶然乗った猪牙舟で例のガセネタをつかませた船頭倉吉を見かけ捕まえ取り調べ、尾張屋の犯人たちを倉吉が舟に載せていたこと、彼らを小網町でおろしたことが判明する。小網町を捜査をしていた岡っ引きが…