何も考えないで音楽をきいたり、夜寝る前の時間があるときよくかける音楽に、スカルラッティのソナタ集の何曲か、そしてグリーグの抒情小曲集があり、こういった小品でも「十分に音楽をきいた」という満足感を与えてくれる作品ひとつであると思います。 グリーグの抒情小曲集ではスヴャトスラフ・リヒテルが1994年の来日公演で弾いたものが忘れられません。当時、一流ピアニストが地方都市ーそれも県庁所在地ではない小さい市で演奏会があることを奇跡にも感じた私はすぐにチケットを購入しました。公演日も延期、演奏曲目も未定という状況だったので、彼の年齢を考えると本当にきけるのか?不安なままコンサート当日を迎えました。会場で受…