今回で教師の発話に関する話題は終了です. 論文からの引用は,「児童が概念形成できない言葉の心象が,その言語と関連したスキーマに含まれる別の言語の追加発話で,呼び起こされることを確認した」というものです. 論文で挙げた具体例は児童に対して教師が,釣鐘(つりがね)という言語を発話すると児童が釣鐘の形を想起するはずであると考えていたことが始まりです. 釣鐘のイメージ しかし実際には,教師が「釣鐘の形」と発話したにも関わらず,多くの児童が釣り針の絵を描いたのでした.下の絵は,この授業で実際に児童が描いたものです. 児童が描いた釣り針の絵 この授業は,鐘状火山の形がどのような形かという教師の発話からスタ…