高線量では有害な電離放射線が、低線量では生物活性を刺激したり、以後の高線量照射に対しての抵抗性をもたらすとする「放射線ホルミシス」という仮説があります。この仮説を元に放射線は有害ではなく、むしろ健康にいいと言い出す「自称科学者」がいます。 「ホルミシス」というのは「菌類の成長を抑制する物質が低濃度では菌類の成長を刺激する」ことに由来する説であって「少量の毒は刺激作用がある(アルント・シュルツの法則)」と同じ内容のものです。この説をそのまま放射線に当てはめて放射線が無害であるとしたのが「放射線ホルミシス」です。 人類は菌類や毒を無毒化する技術は持っていますが、放射線を無毒化する技術をまだ持ち合わ…