私は一介の旅人。 所詮その国の住民ではないのかもしれない。 私の好きだった(好きな)女性は身寄りのない歓楽街の一軒である雑貨店の店主(40〜50代女性)に世話になっている。 彼女には告白はもちろん手をつなぐくらいで特別な行為はしていなかった。 しかしそれももう一歩。 お互いが好き合っていることは確かだった。 そう思っていた。 その日も二人で繁華街を買い物デートだった。 いくつかのショップを巡り、彼女が欲しいものを買い、 荷物を持たされ(笑)楽しそうに笑い、楽しそうにデートを続けた。 突然だった。 狭い雑居ビルを上下しながら買い物を続けている時だった。 「ちょっと待っていて」と言いながら彼女はト…