ウィルヘルム・ガルホフ(Wilhelm Gallhof)「珊瑚の首飾り」。ウィキメディア・コモンズより。 入院時の体験で新たにした認識 「青面美童」(全文) 「ゴシック・ローマン詩体」における「設定」 不滅の美を誇る第二節と、主題が明らかになる第三節 強烈な印象を残す第五節 入院時の体験で新たにした認識 日夏(ひなつ)耿之介(こうのすけ)は、確かどこかに「人は自分の詩を病的だと評するが、病気そのものだと言ってもらいたい」というようなことを書いていたと記憶します。確かに彼は生来病弱だった由、たとえば第二詩集『黒衣(こくい)聖母(せいぼ)』の序文にもくどくどと書いてありますね。いわく、 …この心の…