東宝創立三十五周年記念作品 67年の『日本のいちばん長い日』は、終戦を決める8月14日の特別御前会議から翌15日の玉音放送までの24時間の裏側を、セミ・ドキュメンタリー形式で描いた大作映画。 東宝創立三十五周年記念作品として企画され、脚本を担当したのは橋本忍。監督には小林正樹が予定されていたが、プロデューサーと折り合いが悪かったので岡本喜八が監督を務めることになった。 ナレーションに仲代達矢、出演は三船敏郎、笠智衆、志村喬、山村聰、加山雄三、小林桂樹、黒沢年雄、高橋悦史など、東宝のオールスターキャストによる作品だ。 物語の軸は大きく分けて二つ。戦争終結を使命とした鈴木貫太郎内閣と軍幹部の駆け引…