振り返れば、あの騒動はいったいなんだったのだろうか。 2018年3月に「週刊文春」の報道によって勃発した、レスリング女子日本代表・栄和人強化本部長によるパワハラ&セクハラ問題。 栄氏は2004年から女子日本代表の指揮を執り、日本選手に11個もの金メダルをもたらした、いわば「金メダル請負人」だ。 そんな彼に降って湧いたのが、何者かによって内閣府に出された「告発状」だった。 レスリング女子五輪4連覇に輝いた伊調馨への「パワハラ」である。 伊調だけでなく、霊長類最強と言われた吉田沙保里をも指導してきた栄氏の大スキャンダルに、蜂の巣をつついたかのような大騒ぎの中、「加害者」と名指しされた栄氏が所属する…