日蓮は12歳で道善房を師匠として清澄寺に入りましたが、この時の逸話として語っておかなければならない事に「虚空蔵菩薩」から智慧の宝珠を頂いたという話について、少し書いておきたいと思います。 ◆虚空蔵菩薩への請願 「而るを日蓮は安房の国東条の郷清澄山の住人なり、幼少の時より虚空蔵菩薩に願を立てて云く日本第一の智者となし給へと云云、虚空蔵菩薩眼前に高僧とならせ給いて明星の如くなる智慧の宝珠を授けさせ給いき」(善無畏三蔵抄) これは清澄寺の時代の兄弟弟子である義浄房と浄顕房に与えたと言われる御書の中で、日蓮が語った事です。 ここでは清澄寺に入った時から、虚空蔵菩薩に願を立てて「日本一の智者にしてくださ…