前回、後漢末の避諱について言及した。そちらに簡単に追記もしたのだが、補足事項がある。 前回のあと、色々なトピックについて考えつつも形にならず、小ネタでも書こうかと、應劭(応劭)のことなど調べようとして避諱関連の見落としに気づいた。 張昭伝の注には避諱に関する應劭と張昭の意見が載っている。読み直して内容自体はすぐに思い出したが本当なら、前回のときに触れておくべきだったろう。 内容を簡単にメモしておくなら、應劭の「風俗通」は避諱の対象を拡大・維持すべきという主張のようで、避諱の対象自体、56名いるというのである。それに対して様々な意見があったとし(多くは異論であっただろうか)、張昭もまた、どちらか…