19世紀の初めに発見された70年周期の楕円軌道の彗星、それが今回北半球の空に浮かんでいるPons-Brooks彗星である。 これまで2回挑戦したが、いずれも彗星の位置を確認することができなかった。最初は雲がかかり、2回目は彗星の位置がわからなかった。 しかし、牡羊座と三角座のだいたいの位置がわかってきたこともあり、今回は成功の可能性がだいぶ高まったと感じていた。なにより、雨上がりの青空が終日広がり観測の好機であった。とはいえ、地平線に近い彗星は日に日に夜の空から消えつつある。しかも、この時期は日没がどんどん遅くなっている。もはや6時半でも夕空になってしまっている。これは冬が終わり春が近づいてい…