《自民や立憲は最低賃金の引き上げや給付の拡充に言及したが、中小企業の生産性を高める方策や財源の裏付けは明確ではない。社会保障制度の持続性を高める道筋も示されなかった》(2024年10月28日付毎日新聞社説) 無理矢理最低賃金を上げれば、体力のない中小企業は潰(つぶ)れざるを得ない。が、だからといって、中小企業を保護してしまっては、陳腐な社会主義にしかならないだろう。それにしても、2020年代に最低賃金1500円にするなどというような話は性急に過ぎる。 が、そもそも最低賃金を上げることだけに躍起になっているのが間違いの素(もと)なのだ。最低賃金が上がったとて、その恩恵を受ける人はごく限られた人で…