考古学の本から その4 佐原さんが存命中に作った最後の本、『考古学今昔物語』(坪井清足・金関恕・佐原真、企画・編集:むきばんだやよい塾実行委員会、発行:文化財サービス、2003)を手に入れた。この本は、著者3人が講演し鼎談して作った本で、日本における考古学の歴史がテーマだ。佐原さんは、この本の著者校正中に亡くなった。佐原さんの「モースの功績」という講演で、考古学は開発と宿命的に結びついていると語っている。モースが大森で貝塚を発見したのは、桜木町と新橋間の鉄道工事があったから見つけられたのであり、佐賀の吉野ヶ里は団地の建設工事中に見つかったという話をしている。 この部分を読んで、またしても松井章…