考古学

古代文明を見直すテレビを見ていて、たいへん教えられたので、考えたことを書く。紀元前9000年から8000年と言われる「ギョペックリ・テペ」の“文明”は、メソポタミア文明から5000年くらい古く、今から9500年前に消滅したそうである。考古学は、農耕時代になって狩猟文化が消えたとみている。興味深かったのは、「農耕だけが文明を生んだ」という考えをひっくり返した点だ。また、「歴史学・考古学の解釈は、今私たちが生きている時代(の考え方)に影響を受けやすい」という意見は、とても大切な観点だと思った。なぜなら、その見方は、人智学の基本的な考え方と同じだからだ。現代の主流の考え方とは、ひとつには経済重視とい…

イスラエルにあるカルメル山には旧石器時代の遺跡があり、ネアンデルタール人などを含む幾体かの骨が発掘されている。 ja.wikipedia.org それと重なるなるのが『カルメル山登攀』という十字架のヨハネの書である。 これは現地で書かれたというよりは、遠くのカルメル山を聖なる象徴として瞑想のまくらにしている。キリスト教神秘主義の古典であるそうだ。 幸いなことに文庫版が手元にある。 カルメル山登攀 (ちくま学芸文庫) 作者:十字架の聖ヨハネ 筑摩書房 Amazon そこで思うのは考古学的な遺跡と聖地のオーバーラップだ。 出雲の猪目洞窟は『出雲風土記』で黄泉の穴と観念されていた。そして、ここでは石…

オーストラリア公共放送abcニュース10/1 考古学者たちは、現在のサウジアラビアで1万2000年前の古代の岩絵遺跡3カ所を発見しました この岩絵はアラビア半島でこれまでに発見された中で最も古いものとのことです。年代測定法によって、彫刻の年代は11、400年から12、800年前と判明した。これは、この地域に人類が再び定住したことを示すこれまでの最古の証拠よりも約2千年古いことになります。 この巨大な岩の彫刻を作ったのは誰でしょうか?道具を作った人々がもともと北方民族であったことを示唆しています。 この芸術は、最終氷河期にこの地域が荒廃した後、人類が再びこの地域に定住したことを示す最古の証拠です…

土偶は縄文時代のもので、豊穣や安産、子孫繁栄を祈る呪術的な儀式の道具として使われたという説が有力とされています。ほかにも、自然の恵みに感謝するために作られた説や、女神の象徴説など、いろんな説が存在しています。 結局のところ目的はよくわかっていないというのが実態です。 私も1つ説を披露したいと思います。 あれって、縄文時代のフィギュアなんじゃないですかね？ 要はおもちゃ。だって娯楽とか何にもない時代なんですよ。土器作ったけど土が余ったしなんか作ろーっと、って片手間で暇つぶしな感じでちまちま作ったんじゃないでしょうか。現代のフィギュアだって女の子のフィギュアばっかりじゃないですか。土偶も女性をかた…

こんばんは！ 都内在住アラフィフ主婦のnicoです。 ひとり時間を楽しんでいます。 最近用事ができて、 月に１回程度神保町に行っています。 以前はあまり馴染みのない エリアだったのですが、 段々と街の様子がわかってきました。 最初に思い描いていたイメージのとおり、 古書店、学校、カレー屋さん、カフェが 多い街ですが、 老舗店と歴史に触れられる施設があるのが 私にとっては魅力的。 今回は 今年３月（だいぶ古い…😓）に行った 神保町のお散歩で 老舗中華料理店でランチをし、 博物館で考古学の展示を観て、 老舗喫茶店の２号店でお茶をしたので ご紹介します。 《『漢陽楼（神保町）』明治４４年創業の老舗中…

第2回：縄文人にがんはあったのか？ 縄文食から学ぶ──日本版パレオで考える健康と病気 なぜこの問いが大切なのか 「縄文人にがんはあったのか？」これは一見、歴史の謎のように聞こえます。 しかし、この問いを考えることは、現代人の病気のあり方を知る上でとても意味のあることなのです。 がんは今や日本人の死因の第1位。では、数千年前の縄文人は同じように病に苦しんでいたのでしょうか。 考古学が語る証拠 全国で発掘される縄文人の人骨には、虫歯や関節の変形などの痕跡は少なくありません。 けれども「がんの痕跡」が確認された例は、ごくわずかにとどまっています。 骨に転移するタイプのがんであれば、病変として残るはず…

今回は、GoogleのDiscoverで見かけた、考古学関連の記事で気になるものを２本、紹介します。説明文はTwitterの私の投稿の転載です。 カニバリズム（共食い）をめぐって ナショナル・ジオグラフィック誌に『初期人類の幼児の首の骨に切り傷を発見、85万年前から共食いか』という、ちょっと衝撃的な記事が出ている。 スペイン北部のグラン・ドリーナ洞窟では、数十年前から、旧石器時代の人類がカニバリズム（共食い）を行っていたことを示唆する痕跡が見つかっているといい、今回見つかった初期人類の一種であるホモ・アンテセッサーの幼児の首の骨には切断された痕がはっきりと残っていたらしく、研究者の一人は「子ど…