科学教育研究家。 1930年(昭和5年)5月2日、生まれ。2018年(平成30年)2月7日、死去。 元国立教育研究所「板倉研究室」室長。私立板倉研究室室長。仮説実験授業研究会代表。科学啓蒙家。教育雑誌『たのしい授業』(仮説社)代表。 1964年,仮説実験授業を発表。 「熱心な教師なら誰でもたのしい授業を実現」できる手法として授業書という,認知学・心理学・板倉唯物史観などを併せて,作られたノート兼教科書兼問題集兼実験所という冊子を発表。
そもそもの説明 明治維新とは、とりあえずの説明としては「徳川幕府による支配体制が倒され、明治政府の新体制が成立した変革」のことです。明治維新という変革をどう評価するのか。歴史的にどういう意義があったのか。つまり、明治維新とは何だったのか。それについて、私(そういち)なりの見解はもちろん述べます。しかし、それ以上に読者が自分で考えるための、基本的な視点や材料を提供したいと思っています。ただし通りいっぺんの解説ではなく、明治維新をめぐる近年の議論や、根本的な歴史認識についても触れます。それを「歴史好きではない」という大人の初心者にも読みやすいように。では、そもそも明治維新とは、いつのできごとを指す…
プランクがどの様に「エネルギー量子仮説」に至ったかを追っております。 んで、溶鉱炉の中の鉄の温度を正確に知る方法を探っていくなかでの発見と知り
プランクが行なっていた研究を覗いていくよ~ あなたには「色」がどこまで見えているだろうか?
2月11日 建国記念の日ですね。私の住む地域は寒いですが青空が広がっています。例年、この日は各地で建国記念の日について賛否の集会や催しがありますが、人々の関心や反応はどうでしょうか。日々の暮らしに忙しい多くの人にとってはあまり関心が無い問題かもしれないですね。 似たようなことを昨日のこのブログで灰谷健次郎さんを紹介しながら考えていました。多様な問題を抱えている教育の現場で仕事をされている(しようとしている)方に、自分をアップデートさせる時間やココロの余裕があるのかなと。 そのような今だからこそ、how toや効率性を求めるのではなく、ホンモノの先達が残した著作物に学び、ご自身の力量を伸ばしてほ…
もしかして2021年のまとめてない?と思いつつ。 2022年は『どろんころんど』をやっと読めて嬉しかったこと、『戦闘妖精・雪風』の第四部がとてもよくて嬉しかったこと(ゆっくり読むつもりがよすぎて読み進め、よすぎて感想書けなかった)、『クラバート』や「迷犬ルパン」シリーズの子どもの頃気になっていた作品を読めたこと、迷犬ルパンで80年代に圧倒されるなどが大きかったかなと。 2022年の読書メーター読んだ本の数:13読んだページ数:3141ナイス数:35どろんころんど (ボクラノSFシリーズ)の感想おそらく発売当時に購入して、長いこと読み終えることのできなかった本でした。今回やっとするする読めました…
1月17日は、ベンジャミン・フランクリン(1706~1790、アメリカ)の誕生日です。 フランクリンは、ワシントン、ジェファーソンと並ぶアメリカ独立の功労者で、電気学などの科学研究や、さまざまな社会事業で活躍しました。哲学や社会科学の分野でも業績があります。 そして、アメリカでは最もおなじみの偉人の1人で、100ドル紙幣の肖像にもなっています。 しかし、日本では「凧をあげる実験で雷が電気であることを確かめた人」というイメージがあるくらいで、それ以上のことを知っている人は少ないかもしれません。 *** フランクリンは、家庭の事情で10歳までしか学校に行けませんでした。しかし、本を読んで独学し、ま…
おはようございます。 私が大切にしていることば・考え方に『なのにと言ったらだから』があります。科学史家の故板倉聖宣さんが遺されたことばです。 この式に当てはめて考えると、目の前の霧が晴れていくように答えが見えてくるから不思議です。 例えば次のような場合です。 A まだ朝早いのによくブログを書けますね。 B 朝早いからブログを書けるのですよ。 K おじさんなのにドラえもんが好きだなんて! J おじさんだからドラえもんが好きなのです! どうでしたか。私はだからの方にやさしい眼差しを感じます。 うまく言語化できなくてもどかしいのですが、2つの例から「なのにと言ったらだから」のことば感覚が少しでも伝わ…
吉田氏が北アルプスの麓、安曇野市に移住され、公民館での日本語教室等のご支援をいただき、私にロマンを語られた背景が、この小説を読んで今さ らながらよくよく理解できました。ドラマチックな展開で読みやすく、立派な自分史でもあると思います。小中学校の先生方に広くお勧めしようと思います。 (安曇野市教育長 橋渡勝也) 主人公万太郎の出生から生涯の軌跡への描写を通じて、先生の気持ちを多少なりとも伺い知ることができたように思います。戦中から戦後の長きにわたる、日本社会の実相を、淀川中学、矢田中学、矢田南中学、加美中学、平野中学で、教師として経験され、その中での教育的課題を取り上げられたその歴史描写は、文化史…
私はいくつかの小型の専門事典(辞典)を手元において、ときどき参照しています。 「インターネットでたいていのことは調べられる」というのは、たしかにそうでしょう。私もインターネットで調べたり、確認したりということはしょっちゅう行っています。 でもその一方で「これは自分のテーマ・関心領域」と思うことについては、紙の本である専門事典・小事典を手元において、必要に応じて参照するようにしています。 紙の事典の良さは、おもに2つあります。 ひとつは、情報の信頼性です。 紙の専門事典は、その分野で認められた専門家がとくに慎重に書いて、さらにほかの専門家や編集者のチェックを受けた内容でできているのです。「誰が書…
【今日の名言】アーネスト・ヘミングウェイ(作家、1899~1961) “作家は自分が書いていることを充分よく知って、わかっていることを省略したとしても、作家が真実を書いているかぎり、読者は作家が実際に書いたと同様に強くそれを感じることができるのだ” (ヘミングウェイ『午後の死』より、今村楯夫・山口淳『ヘミングウェイの流儀』日本経済新聞出版社からの孫引き) ヘミングウェイは「省略の文体」とも言われるシンプルな(しかし力強く伝わってくる)表現で知られています。 これは『午後の死』という、「闘牛入門」的なノンフィクション作品にある一文で、文章に対する彼の考えをよくあらわしています。 ただ、私は『午後…
勉強の極意は「作品化」だと、私は思っています。つまり勉強の成果をもとに自分の作品をつくること、そのための取り組みこそが最高の勉強だということです。 「作品」というのは、文章作品のほか、プレゼンやパフォーマンス、ビジュアルの作品、プロダクト製作など、いろんなかたちを含みます。 私は文章を書いてきたので、ここでは文章作品をおもに思い浮かべながら書いています。でも、以下で述べることはいろんな分野にあてはまる気がします。 *** 「作品化」にあたってまず大事なのは、自分の力不足を気にしないことではないでしょうか。 その作品をつくりあげるのに、本来は10の知識や能力が要るとする。しかし自分のレベルは2~…
本棚から取り出して、昔に買った古い新書を読みました。中沢信午『遺伝学の誕生 メンデルを生んだ知的風土』(中公新書、1985)――「遺伝の法則」を発見したグレゴール・メンデル(1822~1884、オーストリア)の評伝です。今年(2022年)はメンデル生誕200年。 メンデルは修道士でした。彼の修道院はオーストリア(現在はチェコ共和国内)の地方都市にありました。その修道院は科学の研究活動に積極的で(その背景は省略)、メンデルも科学研究や教育活動をおもな仕事にしていました。 そして彼は修道院長の後押しのもと、遺伝についての研究をはじめます。 修道院内の実験用の畑でエンドウ豆を交配し、育った豆の色やシ…
文章を書くなら、いいと思うものはどんどん真似しましょう。感動した言葉は、どんどん借りて使いましょう。どんなに真似したって、借りてきたって、あなたらしい個性は出てくるものです。良しにつけ悪しきにつけ、そうなのです。 そして、いろんな借用の組み合わせによって、オリジナリティのある何かが生まれるということも、多々あるわけです。 ただし、気をつけなくてはいけないことがあります。文章を書いて発表するときは、「真似や借用について隠さない」ということです。 他人の言葉や考えを「引用」するのはいいのです。一定の制約はありますが、原則的にはかまいません。 しかし、他人から借用しながら、それを隠して自分のオリジナ…
消費税についての政策論がある。ふさわしい政策論のあり方はどういったものなのだろうか。 政策論のあり方としては、合理主義によるものがある。合理主義は、客観の合理性になると危なさがおきる。 消費税を減らしたりゼロにしたりするのも、合理性があるとはいえるけど、客観の合理性があるとはいえそうにない。 消費税をよしとすることに、まったく何の合理性もないのだとはいえそうにない。消費税をよしとするのは、客観の合理性はないけど、主観の合理性はある。 いまは、消費税の税率が一〇%になっていて、これはもっとも理想のあり方とはいえそうにない。ちゅうとはんぱである。くぼみ(niche)にはまっている。くぼみからだっす…
世界史の流れは、かつては広くみられた奴隷的な人びとを、少数の例外にしていきました。とくに現代の先進国ではそうなっている。 しかし現代にも奴隷はいます。例えば借金返済のため、違法な奴隷的労働を強いられる人たち。 そして、奴隷をもっと広く「意志に反することを強制される人」と定義すれば、さらに大勢いるはずです。 例えば喫煙者が今の「禁煙」拡大の世論の中で、タバコをガマンするのはそう。感染予防のためのマスクの着用でも、同じことがいえます。 もっと死活問題的な例だと、ダムや原発の建設について地元で賛成・反対の多数決が行われ、少数派が決議に従う、というのもそう。 税金もそうです。増税に反対の人も、国会で決…
書誌情報:吉村昭記念文学館,64頁,税込価格460円,2022年2月21日発行吉村昭没後15年の企画展(2022年1月21日〜3月21日)の図録である。 資料収集や現地調査(ちなみに,北海道には150回,長﨑には107回足を運んでいるという)で訪れた飲み屋や食べ物屋は多く,行きつけの店を記載した十六を作っていた。宇和島では,サツマ,うどん(やまこうどん),鯛めし(丸水),鰻(横堀食堂),ホッタレいわし(平家),福麺(斎藤鮮魚店),テンプラ(田中蒲鉾店),ふかの湯ざらし,魚料理(平家),ハランボウ,松山ではおでん(さえずり),ししほの名前があった。 大の凧好きだったということで,松山凧(松本元枝…