元禄8年12月17日。風が吹く。文左衛門は先日引き取った材木代を松本加兵衛のところへ持っていかす。桧の4尺5寸(1尺は約30センチ、1寸は役3センチ)の材木43挺、代金は78匁2分、1両で33挺。椹の半切の材木20挺、代金は25匁2分、1両で286挺。文左衛門は餅米を1両で1石2斗の相場で理左衛門に預ける。とりあえず金子2分を手にし、来春には1両を手にするはずである。
元禄8年9月7日。文左衛門は渡辺源右衛門の判を証として、白鳥で桧4尺5寸(1尺は約30センチ、1寸は約3センチ)の榑(丸太)43挺・このうち3挺は久兵に頼まれたもの・椹(さわら)2尺6寸を120挺・この椹は源右衛門に頼まれたものを手配する。日雇賃は300文。
分類 :ヒノキ科ヒノキ属(常緑針葉樹) 加工 :良い。 木肌 :肌目は緻密。 色 :心材は黄褐色、辺材は黄白色で辺心材の境目は明瞭。 耐久性:軽軟で、耐水性・耐湿性に優れる。 その他:木理は通直。耐朽性は大。 用途 :建具・造作材、外壁、内部仕上、桶、浴槽