第137話 空飛ぶワゴン ツアーバスを待つ僕のアタマには、真矢みきさんの声がリフレインしていた。 「 …あきらめないで。 」 そんな僕は、しつこく 色々なワゴン車に話しかけていた。 しかし、その内に僕はある事を思いついた。 単純な事だった。 それは、 「黙って待つ」 という事である。 真矢みきさんの声に従い、頑張っていた僕だったが、一つの真実に気付いたのである。 (なんで 遅刻してるツアーバスを 俺が必死に探さなきゃならないんだ!?) という事である。 よくよく考えたら、遅刻して慌てなきゃいけないのは向こうのツアー会社である。 必死に僕を探すのは、彼らの方の義務のはずだ。 そう、真実はいつも一…