1971年「少女コミック」夏の増刊(1971年6月) 萩尾望都氏は日常的な世界が描きにくい別世界の方が描きやすいという理由で現代日本物をほとんど描いていませんがその貴重な作品のひとつ『小夜の縫うゆかた』を読むともったいないなあと溜息です。 変な言い方ですがもし萩尾氏が日本ものを多く手掛けていたらもっと大きな人気になっていたはず!とはいえないでしょうか。 現在では男性ものも異国舞台が当たり前になりましたが以前は日本舞台が絶対の世界でした。外国ものを描いているのは「共感できない」というので疎外されていたものです。 (少年マンガがかつてほぼすべて日本舞台なのを見れば納得でしょう) 私は萩尾氏の異国舞…