漫画家。1949年5月12日、福岡県大牟田市生まれ。本名も同じ。
手塚治虫の「新選組」に衝撃を受け、漫画家を志す。1969年デビュー。 少女漫画史上、もっとも重要な作家のひとり。繊細な心理描写と流麗な画面構成は数多くの作家に影響を与えた。 シリアスからコメディまで幅広い作品を手がけ、長篇、短編どちらにも非凡な才能を発揮している。 2007年7月より、「萩尾望都パーフェクトセレクション」全9巻を刊行開始。
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「月刊YOU」2012年9月号~2018年11月号→「Cocohana」2019年1月号~2020年2月号 16世紀フランス。 後に王妃マルゴとなるマルグリット・ド・ヴァロワの一生が描かれる。 カソリックとプロテスタントの対立が軸となる。 ネタバレします。 王妃マルゴ。マルグリット・ド・ヴァロワ。 特に西洋歴史を学んだことのない一般日本人としては聞き及ぶこともない名前ではないか。 私はまったく知らなかった。 彼女の母、カトリーヌ・ド・メディシスであればうっすらと聞いてはいた。 それはたぶん彼女の夫であるアンリ2世と彼より18歳年上の愛妾ディアーヌのエピソードで知っていたのだが。 正妻との間に9…
2012年 萩尾望都作品集『なのはな』に描き下ろし 「銀河鉄道の夜」は死んでしまった人が乗る汽車なのだ。 それを思うとほんとうに悲しい。 同様に「ひかりの素足」のお話が語られる。 宮沢賢治の物語の中でも最も怖く痛々しい描写がされるがこの中では救済の部分だけが取り入れられている。 唯一の慰めだ。
「月刊アフタヌーン」2010年3月号~4月号 ゲバラと白湯はいわば探偵役のような感じになり表紙に描かれている兄妹ハルカと彼方の物語になります。 ネタバレします。 本作はもう前作の『菱川さんと猫』を上回る不思議話だ。 白湯は小学校で同級だった彼方と偶然再会する。 ほっそりした彼方は美少年を思わせる。 白湯はそのまま彼方の家を訪問する。 そこには驚くほどたくさんの水槽が置かれ様々な海水魚、淡水魚、古代魚などが飼われていた。 それは彼方の兄であるハルカが世話しているものだった。 仲が良すぎるほどの兄妹の話だがだからと言ってふたりがそこに性愛を求めるものでもない。 萩尾氏は「エドガーとメリーベル」とい…
「月刊アフタヌーン」 猫シリーズが続く。 レオくんはやんちゃな子供だったけどこちらは落ち着いたおっさん的なかんじで良いです。 ちょっと不思議な本です。 田中アコさんが書かれた原作は全部なのか「菱川さんと猫」だけなのか、よくわかりません。 本にはなぜか目次がありません。 それらも含めて謎の本です。 (あ、カバーの裏表紙に目次的なものがありました) それから読むと絶対泣いてしまうのでご注意ください。 ネタバレします。 「菱川さんと猫」2009年5月号 大森レオくんは学校も会社もうまくやれない未熟猫だったがこちらの菱川ゲバラ氏は会社仕事もそつなくこなしていく。 語り手である高野白湯子は入社二年目の新…
「フラワーズ」2008年2月号~2012年6月号 なんといっても表紙が良い。 レオくんと赤い表紙がとても良い。 ネタバレします。 レオくんは実際に萩尾先生が飼われている猫らしい。 幾匹かいる飼い猫の中でも特にお気に入りの猫らしい。 目の上の部分が一直線になるという特徴を持つ。上の画像でもそのように描いてある。 萩尾先生の描く猫は他のマンガ家が描くのと違いどっしりと重さが感じられる。 今回読み返すまで猫のレオくんが学校もお仕事もみんなと同じようにうまくやれなくてなんとなく障害を持つ子どもの置き換えのように感じて「これはいかがなものか」と拒否感を持っていた。 しかし今読んでみるとレオくんはむしろ我…
ネタバレします。 「雨の夜 ーウラノス伯爵ー」 「月刊フラワーズ」2012年2月号 「ウラン」をウラノス伯爵に擬人化してのお話。 「サロメ20✖✖」 「月刊フラワーズ」2012年3月号 「核廃棄物」をサロメとして擬人化した物語。
「シリーズここではない★どこか」と記載されているのでそれに従います。 ネタバレします。 「なのはな」 「月刊フラワーズ」2011年8月号 2011年3月11日「東北地方太平洋沖地震」とそれに伴う津波により東京電力の福島第一原子力発電所で原子力事故が発生した。 その時の恐怖は忘れることはできないがそれでも今現在2015年となり14年の年月はその恐怖を薄れさせていく。 本作を再び読むことでその時の焦りのような心情を少し思い出せた気がする。 本作は同年2011年8月号に発表されている。 かなりの速さで描かれたのだ。 物語は事故そのものではなくそこに住む人々特に子供たちに焦点を当て描かれる。 主人公の…
といっても前回「シリーズここではない★どこか」2-2でかなり書いてしまったけど。 ネタバレします。 「花嫁 メッセージⅤ」 「月刊フラワーズ」2010年11月号 メッセージシリーズもⅤとなった。 黒い男の正体は相変わらずよくわからない。 歴史の案内者というところなのだろうか。 そして本作も両親に愛されずいいように利用されていく子供の物語である。 1420年フランスの王女カトリーヌ(キャサリン)とイギリスのヘンリー5世は結婚するがその前夜のお話。 アジャンクールの戦いでイギリスがフランスに大勝しヘンリー5世はフランスの王女カトリーヌ=英語名キャサリンに明日は求婚するということになっていた。 19…
世はまさに満開の桜です。 ブログを続けるのに最も難しい事はモチベーションの維持だと思う。 だからコンスタントにブログを更新出来てる人ってすごい。 俺なんか、仕事で疲れてるとか時間がないとかネタがないとかアドセンスのポリシー違反またきたよとか、そもそもこんなブログ誰が読むんだよとか自虐的になって、なんかもうめんどくさくなってやめよっかな~とか結構いつも考えている。しょうもねえ まあ、こちとら趣味でやってんだからと、昔先輩ブロガーの人に言われた「休めばいいのよ、やめさえしなければいいのよ」という言葉を思い出しては自分を甘やかす事で生き延びてる次第でございます。 さて、偉大なる萩尾望都先生の画業50…
ネタバレします。 「海の青」 「月刊フラワーズ」2009年7月号 おや前作品とは2年ほどの間があるのだな。 「人魚姫」をモチーフにしてさえない女の子とモテイケメンに置き換えたお話。 おもしろいのはモテイケメンが案外良い奴だったというところかな。 そして現代人魚姫は言いたいことは言って髪を切る。 「スフィンクス メッセージⅣ」 「月刊フラワーズ」2009年10月号 2年前に描かれた「オイディプス」のそれまでの話になる。 予言通りオイディプスは実の父を殺しテバイを訪れる。 しかしテバイではスフィンクスという怪物が夜な夜な出現し赤子を食うため人々は怖れ逃げ出す者もいた。 オイディプスはスフィンクスを…