ジョージ・R・R・マーティン著の大河ファンタジー小説。ローカス賞受賞。
季節のバランスが崩れ、夏と冬ばかりが何年も続く「七つの王国」。かつての王ターガリエン家を退位させてから、スターク家、バラシオン家、ラニスター家ら王国の貴族たちは不安定な休戦状態を保ってきた。ところが、現在の王ロバート・バラシオンが幼なじみのエダード・スタークに補佐役「王の手」を任命してからは状況は一変する。首都キングズランディングで渦巻く王権を巡る貴族たちの陰謀は、エダードとスターク家の子供たちを次第に巻き込んでゆく。
一方、南方の草原では「ドラゴンの子孫」を名乗るターガリエン家の末裔が騎馬民族と結託して、玉座の奪回を狙っていた。また王国の北側を守っている「壁」の向こうでは、人知を超えた邪悪な力が蠢き出し、七王国に長く厳しい「冬」の予感が漂い始める……。
1948年、アメリカ・ニュージャージー州ベイヨーン生まれ。幼少年期からコミックスとSFを愛読し、1971年、短篇“The Hero”でSF界にデビュー。「ライアへの賛歌」(1974年)、「サンドキングズ」(1979年)、「龍と十字架の道」(1979年)等の短篇でヒューゴー賞を受賞、SF作家として確固たる地位を築く。シリーズ“氷と炎の歌”でファンタジイに本格的に乗り出し、既刊はいずれもローカス賞ファンタジイ長篇部門を受賞、ベストセラーとなっている
1931年生まれ。1953年静岡大学文理学部卒。英米文学翻訳家。
1954年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業卒。英米文学翻訳家。高齢を理由に引退した岡部宏之の後任として、後を引き継ぐ。
『Game of Thrones』参照。
米国Fantasy Flight Games社が発売中のボードゲーム。
往年の名作「ディプロマシー」「マキャベリ」の系譜を受け継いだ地政学マルチゲームで、プレイヤーはバラシオン、ラニスター、スターク、ティレル、グレイジョイの五公家(拡張セットでマーテルが追加)のいずれかを担当し、召集した歩兵、騎兵、艦船をウェスタロスを描いた盤上に展開し、獲得した資金を運用して政界を左右し軍備をととのえながら、ロバート王亡き後の覇権を争う。戦闘時に使えるカードとして、小説に登場する主要人物(エダード・スターク、ジェイム・ラニスター、バロン・グレイジョイなどなど)を用いることができ、ゲーム中のイベントとして野生人の襲来も発生する。
原作小説の物語展開をトレースしていくわけではないが、原作のいろいろな魅力をうまくルールに取り込んでおり、かつ戦略マルチゲームとしても、マーカーや木製コマを用いて高いプレイアビリティを実現し、出色の内容となっている。
公式:http://www.fantasyflightgames.com/agotbg.html
日本語の紹介:http://www.os.rim.or.jp/~bqsfgame/sub284.htm