(ポピュラー・カルチャー論講義補遺)「アメリカ」を考える(41)雑誌・書籍を通じてのアメリカ体験 今回は鏡明(1948年生まれ、広告代理店勤務のクリエイターであり、評論家・翻訳家としても活躍)の『ずっとこの雑誌のことを書こうと思っていた。』(フリースタイル、2019年)をめぐってです。この雑誌とは、ハードボイルド・ミステリー雑誌『マンハント』(1958~63年、アメリカ「MANHUNT」の日本版として久保書店より出版)。 174-5p「かつて神田で手に入れたペーパーバックには、どう見ても、残飯や、バターとしか思えない汚れやシミが付いていたものが少なくなかった。/これはきっと、米軍のゴミ箱から拾…