●歌は、「潮満たばいかにせむとか海神の神が手渡る海人娘子ども」である。 海南市下津町方 粟嶋神社万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、海南市下津町方 粟嶋神社にある。 ●歌をみていこう。 ◆塩満者 如何将為跡香 方便海之 神我手渡 海部未通女等 (作者未詳 巻七 一二一六) ≪書き下し≫潮満(み)たばいかにせむとか海神(わたつみ)の神が手渡る海人(あま)娘子(をとめ)ども (訳)潮が満ちてきたら、いったいどうするつもりなのか。海神の支配する恐しい難所を渡っている海人の娘子(おとめ)らは。(「万葉集 二」 伊藤 博 著 角川ソフィア文庫より) (注)かみ【神】が 手(て):海神の手。また、海神の手中に…