大分にとっては、完全に力負けした試合だった。昨季も清水には乾のスーパーゴールで格の違いを見せつけられたが、今回はチームとしてのレベルがまったく違っていた。序盤こそ五分の攻防にも見えたが、徐々に差が目立ち始める。 前半は守ってスコアレスで終え、後半にオープンな展開になったところでゴールを奪うシナリオは、以前から片野坂監督の定石。言い換えると前半45分を無駄に過ごすということで、だからこその伊佐起用なのだろう。野村を左に配して香川との連携で崩し、ファーサイドに流れたら宇津元が押し込む。そんなプランを描いていたはずだ。 しかし、左サイドで作るしか選択肢がなければ、清水も守りやすい。強度の高いプレスで…