大河ドラマ『べらぼう』第16回、平賀源内役の安田顕さんによる鬼気迫る演技は、前回の松平武元役の石坂浩二さんに引き続き見応えがあり、その両者に濃く絡んだ田沼意次役の渡辺謙さんも含め、名優たちが織り成すこのところの迫真の熱演には、視聴後しばらく放心気味だ! 平賀源内は、その博覧を活かすには生まれる時代が早すぎたと言われる稀代の天才だ。文芸面でも才能が光る粋人だった。 源内は八方にアイディアマンで自由人でもあったので、江戸幕府の治世の枠には収まりきらなかったのだろう。 里見浩太朗さん演じる須原屋が心に沁みる語りで、奇しくも言っていたね。 「伝えていかなきゃなあ。どこにも収まらねえ男がいたってことをよ…