今回ご紹介するのは、西條奈加『無暁の鈴 (光文社文庫)』です。 著者は2021年に『心淋し川』で直木賞を受賞しています。 今作は受賞後の初文庫化作品とのことで、気になり手に取ってみました。 自らも殺人に手を染め、飢餓と貧困の地獄図を目の当たりにした僧の一生を迫力ある筆致で描いた作品です。 生半可の覚悟では読み切れないと思い、エイヤっと気合を入れて一気に読破しました! それでは、あらすじと感想を書いていきます。 あらすじ おすすめポイント 宗教は何のためにあるのか 生への執着 今回ご紹介した本はこちら あらすじ 武家の庶子・行之助は生母の身分の低さ故疎まれ、寒村の寺に預けられていたが、そこでも兄…