同僚のA子さんは車通勤であるが、夜勤のときは夫が送り迎えをしている。「自分で行くからいいって言っても、帰りに眠くなったらどうするんだってきかないんだよね」と彼女が言うと、「愛されてるなあ!」「だんなさん、なんでそんなに優しいの」と声があがった。A子さんは五十代後半。結婚して何十年経ってもそこまでしてくれる夫がいることにみなが驚いたのだ。すると、「いや、うちは結婚してまだ五年なんだよね」と彼女。えっ、そうなの?「籍を入れるつもりはなかったんだけど、息子が『老後ひとりでいるよりいいじゃないか』って」そこから昼の休憩室は熟年離婚ならぬ、「熟年再婚」の話になった。この先シングルになったとして、出会いが…