犯人当て

本記事では綾辻行人さんの小説『時計館の殺人』を紹介します。 『館シリーズ』の第五弾です。 時計館の殺人〈新装改訂版〉 あらすじ 主な登場人物 ネタバレなしの感想 ネタバレありの感想 時計館の殺人〈新装改訂版〉 著者：綾辻行人 出版社：講談社 ページ数：上巻：372ページ 下巻：420ページ 読了日：上巻：2024年11月18日 下巻：2024年11月21日 満足度：★★★★☆ 綾辻行人さんの『時計館の殺人』。 『館シリーズ』の第五作目になる。 『このミステリーがすごい！』1992年版国内編11位。 第45回日本推理作家協会賞受賞作品。 あらすじ 稀譚社の新米編集者・江南孝明は、 三年前の角島の…

『殺しへのライン』を読んだ(´_ゝ｀)アンソニー・ホロヴィッツの『ホーソーンシリーズ』の３作目。 相変わらず面白い。でもやっぱり『カササギ殺人事件』ほどのインパクトはないかなぁ。 まあ、この作者は基本的に王道だし、とくにホーソーンシリーズではトリッキーなことはほとんどしない。 読みやすいし分かりやすい。 とはいえ、主人公であるホーソーン自体についてあまり深く掘り下げられることはないため、シリーズ通して少しずつホーソーンの人となりが明らかになっていくというのは目新しいかもしれない。 今回、最後の方にちょっとホーソーンの過去に触れそうな場面もあるし。それが今後、もうひとりの主人公であるアンソニーと…

アニメ「金田一少年の事件簿」DVD ブルーレイ Blu-ray BOX 全148話+R全25話+劇場版 全巻 豪華版 [Blu-ray] 遂に! あの超人気アニメ 「金田一少年の事件簿 DVD」 が待望の初BD化! 名探偵金田一耕助を祖父に持つ主人公・金田一一が、遭遇する難事件をパートナー・七瀬美雪や「親友」剣持勇警部、「ライバル」明智健悟警視らとともに、抜群の推理力で次々と解決していく! 1997年春から2000年秋までの約3年半にわたって放送された超人気アニメ 「金田一少年の事件簿 Blu-ray BOX」が遂に待望の初ブルーレイ化!!! 原作マンガは1992年から2000年末まで 「週刊…

（本書の犯人やトリックに言及しています。未読の方は、ご注意ください。） 本書『呪縛の家』は高木彬光の第三長編で、神津恭介シリーズの第二作、そして初の連載小説である。1949年6月から翌年6月まで『宝石』誌上で約一年間連載されたというから、期待の新鋭による待望の連載だったのだろう。同誌には横溝正史の『獄門島』が前年まで連載されており、戦後本格ミステリのエースから次世代のエース候補へのバトンタッチということだったようだ。 内容も期待にたがわぬ力作で、『刺青殺人事件』（1948年）、『能面殺人事件』（1949年）と並び、初期の高木彬光の代表作となった。 東京の奥武蔵野にある広大な屋敷で繰り広げられる…

読み終わりました📙 『秋季限定栗きんとん事件〈下〉』米澤穂信 創元推理文庫 〈あらすじ的なもの〉 「やっぱり、俺はこういう話には向いていなかったな。相談しておくべきだった」 との呟きを残し堂島部長は新聞部を引退、ついに瓜野君は部長の座を手にする。 連続放火の法則性を発見していた彼は、自らの手で犯人を捕まえるべく、新入部員を鼓舞して張り込みを始めるまでに。 「おいたは、もうだめ。何もしないのが、一番いいと思うの」 小佐内ゆきからそう釘をさされていたにもかかわらず⋯⋯呆然のエンディングまで一気呵成に突き進む、怒涛の解決編。 〈感想的なもの〉 小市民シリーズ第三弾、下巻です。 ネタバレします！のでご…

『孤島パズル』有栖川有栖（創元推理文庫） 『The Island Puzzle』1989年。 学生アリスシリーズの２作目です。今回の推理研メンバーは江神とアリスとマリアだけ。織田と望月はお留守番です。 三人が嘉敷島に渡った理由は、マリアの祖父が遺した宝物（ダイヤモンド）の在処を巡る宝の地図と宝探し。血生臭い殺人事件とは遠く離れた少年探偵団的なわくわくに満ちています。 しかしそこは有栖川氏のこと、宝探しはさほどフィーチャーされません。巻頭に島の地図こそあるものの、島に点在する木製のモアイ像を記した宝の地図すら明示されません。ヒントとなる図形が発見された時点で図が明示されることを考えれば、探偵と読…

死んだ木村を上演作者:金子 玲介講談社Amazon 死んだ木村を上演：過去と向き合う、切実な人間ドラマ 『死んだ木村を上演』は、八年前の出来事を巡る、複雑に絡み合った人間関係と、それぞれの心の闇を鮮やかに描いた作品です。脅迫状をきっかけに、過去の秘密が次々と明かされていく展開は、読者を最後まで引き込み、ページをめくる手が止まらなくなるほどの魅力を持っています。単なるミステリーとしてだけでなく、登場人物たちの葛藤や成長、そして友情や裏切りといった人間模様が丁寧に描かれており、深い感動と余韻を残す、優れたエンターテインメント小説だと感じました。 読み応えのあるミステリアスな展開 物語は、脅迫状とい…

まあ、どれも大した根拠は無い。

こんにちは！ あずまと申します。 ふだんはC#プログラマーをやっているので、ITコミュニティのアドベントカレンダーに参加することが多いです！ ITコミュニティで知り合ったchihiroさん（@chihiro0940）を通じて、「おすすめ本 Advent Calendar 2024」に参加しています！ adventar.org ●エンジニアであり、ミステリー小説読み ITのほかに、ミステリー小説愛好のコミュニティにときどき参加しています。 昨日は「レトロな翻訳ミステリー小説をご紹介」しましたが、ウールリッチは読書会の課題書として読んだのが、出会いのきっかけでした。 今日は一気に現代へ。 2024…

今回は『友達以上探偵未満』を読んでみました。 読了日2024/11/30 この作品は「もも」と「あお」の桃青コンビの高校生二人が名探偵を夢見て事件を解決する物語です。 作品紹介 あらすじ 直情的・論理的な異なるタイプのコンビ「桃青コンビ」 読んだ理由 個人的なおすすめ度紹介 こんな人におすすめ 感想 探偵志望の二人。真剣推理勝負。 読み終わったあとに他の人の感想を見たら 他の人の感想（ブクログ） 単行本 文庫本 最後に 作品紹介 タイトル:友達以上探偵未満著者名 :麻耶雄嵩 出版社 :KADOKAWA 発売日 ： 単行本2018/3 文庫本2020/11ページ数： 単行本280ページ 文庫本3…

こんにちは！ あずまと申します。C#プログラマーをやっています！ TECH PLAY女子部（@techplaygirls／女性エンジニアのためのコミュニティ）アドベントカレンダー1日目です。ちなみにこのコミュニティでは、運営に関わらせていただいています。 盛り上がっていきましょうー！ adventar.org このカレンダーでは技術記事をアップする予定でしたが、検証がおわらないまま公開日がきてしまい、そちらはまた二週間後へ👋 12/1投稿は、趣味のミステリー小説の記事で参加することにしました！ 私の自己紹介的な記事として読んでいただけると嬉しいです。 ●レトロな翻訳ミステリー小説をご紹介 今日…

2024年11月に読了した本はすべてエンタメ系の宮部みゆきの小説3タイトル。 3日読了の『英雄の書』（新潮文庫）は2009年作のファンタジーもの。15日読了の『あかんべえ』（同）は2002年作の時代もの＆超常現象（お化け）もの。そして今日30日読了の『R. P. G.』（集英社文庫）は 2001年に文庫本書き下ろしの、ガラケー時代のネット社会を絡めた現代ミステリ。いずれも宮部作品としてはマイナーな部類だろう。中では深川出身の作者が地元の深川を舞台にした『あかんべえ』が一番良かったかな。解説者がアガサ・クリスティの影響を指摘する『R. P. G.』はこの作者には珍しく「意外な犯人」がウリだそうだ…