この著者の存在は知らなかった。実は、ニューヨーク・タイムズで坂口恭平さんの記事を読んで知ったのだった。海外メディアが取り上げるほどの日本人なら、ほぼ知っているはず、とその程度のアンテナを立てているつもりだったが、この人は引っ掛かってなかった。ちょうど書店に用事があったので、文庫本でも買ってみるかと手にした。著者紹介を見ると、著作の題には記憶がある。 現実脱出論 増補版 (ちくま文庫) 作者:恭平, 坂口 筑摩書房 Amazon この人は、建築家、作家、絵描き、歌い手、で、ときどき新政府内閣総理大臣だそうである。うーん、何なんだ、この人。記事は、アーティスト面の彼から話に入っている。本で言えば、…