「言志四録」(三) 言志晩録:11 理気の説佐藤一斎川上正光全訳注講談社学術文庫1980年5月10日 第一刷発行 久しぶりに、言志四録から。 megureca.hatenablog.com 11 理気の説 認めて以て我と為す者は気なり。認めて以て物と為す者も気なり。其の我と物と皆気たるを知る者は、気の霊なり。霊な即ち心なり。其の本体は性なり。 訳文自分で我と認めるものは気である。また、認めて物とするものも気である。すなわち主観も客観も気である。この我と物と皆気であることを知るものは気の霊である。霊はすなわち心である。その心は天理を具えた性である。 付記本文は、宗儒の理気説に基くものである。その…