小室 若い教員の方と話をしていると、「給特法というのは教員の仕事が特別で、その特殊性を守るために作った法律だから残すべき」とおっしゃる方もいます。しかし実際は、当時労働時間に関する訴訟が増えて、そういった裁判に国が負けないために定額働かせ放題の法律を作ったにすぎないということですよね。金井 おっしゃる通りだと思います。教員が「特殊」だとすれば、先取りして労働破壊を受け入れるくらい、教員は世間知らずの「特殊」な人たちだったということです。労働経済の論理を知らないから、一般労働者よりも40年くらい早く「やりがい搾取」の「定額働かせ放題」になってしまったということで、労働者意識が低いということです。…