はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と百と九十七 「パンノミミ リロン」 「たとえば食パンの」 「えっ?」 「そのパンの耳を粗末にしない、どころか、むしろ、本体の部分よりも美味しくいただく、みたいなコトが、きっと、この星に、この星の未来に、とって、大切なコトなんだろうな」 いつもの唐突さで、面舵いっぱい、一気に話題を変えてみせた、Aくん。政治家は斯(カ)くあるべし、から、の、パンの耳だけに、さすがに面喰らう。 「野菜も、どうすれば生ゴミにしなくて済むか、ってコトを、この頃になって、ようやく、考えるようになったんだよな。メチャクチャ遅れ馳せながらだけれど」 メチャクチャ遅れ馳せながらでも…