生まれつき感情を持たない少年と、 喜怒哀楽が激しく、家庭環境に恵まれなかった少年との出会いと成長の物語。 感情を持たない少年は、どんなに両親に愛情をかけてもらっても、 そしてどんな不幸が身に起きても心が一切動かない。 感情がわからないからこそ、他者の気持ちを想像しようとする優しさ、 寄り添う愛にあふれいる。表情には出ないが、言動によく現れている。 一方の環境に恵まれなかった少年は、たくさんの不運な環境に傷ついていた。 感情を持たない少年も同じように、それ以上に不運に見舞われているのに、 動じない心に、はじめは恐怖を覚えたものの、 少年との交流から、自分の頑なになった傷ついた心が徐々に癒されてい…